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男性不妊について

精液検査について

精液検査は不妊検査の中で最も重要なものの一つです。
基準となる数値は下記の表の通りです。

精液量1.5ml以上
精子濃度1500万個/ml以上
総精子数3900万個/ml以上
精子運動率運動精子 40%以上   前進運動精子 32%以上
正常形態精子4%以上
白血球数100万個/ml未満

精液所見の基準値(WHO2010年度より)

精液検査による診断としては以下のものがあります。

○正常精液・・・上記の基準値を全て満たす
○乏精子症・・・精子濃度が1500万個/ml以下 500万個/ml以下を高度乏精子症という
○無精子症・・・精液中に精子が存在しない
○精子無力症・・・前進運動精子が32%未満 運動精子が全くない場合は精子死滅症と呼ぶ
○奇形精子症・・・正常形態精子が4%未満 ここでいう奇形は精子の形態異常の事であり、この場合は受精率が低下する
○濃精液症・・・白血球数が100万個/ml以上 精嚢や前立腺の炎症によるものが多い まれに知らいない間に精路感染を起こすことにより引き起こされる  精子の運動性が低下し、精子無力症を呈すことがある

※当院では精液検査は行っておりません。不妊専門クリニックまたは泌尿器科にて受診ください。
なお、当院にて治療をご希望される場合は、検査結果をお伝えください。

理想的な禁欲期間について

精液検査の禁欲期間は2~7日とされることが多いようですが、禁欲期間が長いと精子の運動率は低下すると言われています。また、精子のDNA損傷率が高くなることも指摘されています。
原因不明の不妊に悩まれているカップルの方は、禁欲期間を短くされることも妊娠率を上げる事につながります。射精後3日も経過しますと精液量は回復しますので、禁欲期間の目安としては2~3日が理想です。

当院での治療

WHOが示す正常な精子の基準値は上述した通りですが、実際に妊娠率が高いとされるのは、精子濃度4000万個/ml以上、精子運動率50%以上とされています。

精子の状態に影響する要因として、①過労 ②睡眠不足 ③暴飲暴食 ④ストレスなどが挙げられます。これらの負担がかかると、精巣に届く血流が悪くなり十分な栄養が得られないため、運動率や精子濃度の低下が考えられます。

また、活動的な精子を作るには、東洋医学では腎の働きが重要とされています。腎とは西洋医学でいう腎臓の働きだけではなく、他にも生命力や生殖に非常に関係が深いとされています。上記のような身体に負担のかかることをされていますと、どんどん腎の働きは低下し、妊娠率も下がってしまいます。

当院では、様々な要因による身体の状態を改善し、また、腎の働きを良くすることで、精子の質を向上させる様に治療して参ります。