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東洋哲学史思想~天人合一思想~

東洋医学

東洋医学って何?

こんにちは

今回は東洋医学の話をしていきたいと思います。

皆さんは東洋医学のことをどの程度理解されているでしょうか。

東洋医学と聞くと中国から伝わった鍼灸や漢方治療をイメージされるかもしれません。しかし、広い意味ではアジア全域に伝わる伝統医学のことを東洋医学と言います。

その中に中国の中医学やインドのアーユルヴェーダ、イスラムのユナニ医学、チベットのチベット医学などがあります。

しかし、それらを含めて説明すると話が広がりすぎてしまいますので、ここでは中医学を中心に、そこから派生した韓国の韓医学、日本の日本漢方(和漢方)などを狭義の東洋医学として話を進めていきます。

日本には東洋医学が6世紀ごろ(飛鳥時代)に中国から伝わったとされています。その後、室町時代から江戸時代にかけて日本独自の理論として変化していきました。

東洋医学を知るには中医学のことを理解する必要があります。

まずは、中医学の土台となる「東洋哲学思想」からご説明します。

何やら難しい話になりそうですか?

はい、できるだけ分かりやすくお話しします。

東洋哲学思想で大切なものは「天人合一思想」「陰陽論」「五行論」などがあります。

それぞれどういうものか説明していきますが、今回は天人合一思想からお話していきます。

天人合一思想とは

天人合一思想を簡潔に述べると以下の様にいえます。

天人合一思想・・・天地間の自然現象(大宇宙)と人体(小宇宙)を対比し、人体の生命現象を自然現象と結びつけることで理解しようとする思想

つまり、どういうことかというと、東洋医学では人も大自然の一部であり、人体に起こる生理現象は、天地(大自然)で起こる原理や原則に従って変化すると考えています。

また、個は全体の為に機能し、全体が機能することで個も存在し得るということになります。

物事を個別に考えず、全体的にとらえる東洋哲学思想は、東洋医学の治療では非常に重要です。そこが現代医学と大きく異なる点です。

自然の変化と人体の影響について例を挙げるとすると、気候であれば暑い日もあれば寒い日もあります。風が強い日もあれば、湿度が高い日、乾燥している日もあります。

その時、人体の中では気候ごとに特徴的な変化が起こり、それぞれ負担のかかる(病に犯されやすい)臓器も異なると考えられています。

上記の話は東洋医学の治療において基本となる考え方の一つですので、またどこかでお話しできればと思いますが、要するに「大自然と人体には深い関係があるんですよ」を説いたものが天人合一思想です。

以上が簡単なご説明ですが、少しご理解は頂けたでしょうか?

一回ではあまりよく分からないもしれませんね。

私自身、学生時代は東洋哲学思想を理解するのが大の苦手でしたので。。

でもまぁ、何となくそんな考えがあるんだなと思ってもらえれば幸いです。

個人的にはその思想をなぜ治療に活かそうとしたのか非常に興味深いですね。

ひとまず本日はここまでとして、その他の東洋哲学思想で重要な「陰陽論」「五行論」については、また次回以降にお話しします。

「まだややこしい話が続くの!?」という声も聞こえてきそうですが、東洋医学の治療を知ってもらう上では大切な内容ですので、興味のある方はまた是非ご覧くださいね。

コメント

  1. イズミサワエイコ より:

    天人合一 わかりやすくご解説いただき、ありがとうございます!!!

    また、個は全体の為に機能し、全体が機能することで個も存在し得るということになります。
    物事を個別に考えず、全体的にとらえる東洋哲学思想は、東洋医学の治療では非常に重要です。
    そこが現代医学と大きく異なる点です。

    道徳で考えるとなんと高邁そうな考えに感じますが、
    人体で考えれば、シンプルに一目瞭然!
    東洋哲学を学ぶには現代的な概念からではなく
    体からの順番の方がわかりやすいですね。
    本日、本当にありがとうございました!

    • harinaka より:

      イズミサワさん

      コメントありがとうございます。
      確かに東洋哲学と聞くだけで、小難しい話と感じてしまいがちです。
      ですがおっしゃる通り身近なもの、特に人体から逆に考えを巡らせる方が理解しやすいかもしれません。
      お役に立てたようで何よりです。
      東洋医学的なものの考え方が多くの人に理解されると、健康に対する人々の取り組み方も変わる様に思います。