GWは5/2(木)~5/4(土)が休診、4/29(月)、5/5(日)、5/6(月)は診療いたします。

妊娠中、産後の鍼灸治療

①逆子治療について妊娠中挿入画像

胎位の種類

頭位(とうい)
赤ちゃんの頭が下にあり正常な状態で経膣分娩により出産します。全分娩の約95%を占めています。

骨盤位(骨盤位)
骨盤部が下にある状態で帝王切開での出産となります(以前は胎位によっては経膣分娩だったこともありましたが、米国産婦人科学会の勧告に基づき、わが国でもほとんどの施設で帝王切開が選択されています)。
妊娠中期までは約30~50%が骨盤位ですが、大半は自然回旋し頭位になります。全分娩の約5%の頻度で起こります。骨盤位の種類は以下の通りです。
・単殿位(たんでんい)
赤ちゃんのお尻が全部下になっていて、足は上向きになっている状態の事をいいます。
・複殿位(ふくでんい)
赤ちゃんのお尻は下になっていて、膝が曲がっている状態です。このうち体育座りのように膝が曲がっているのを全複殿位、片膝のみ曲がり片足を上に挙げているのならば不全複殿位といいます。
・膝位(しつい)
膝を曲げて、膝が一番下になっている逆子の状態です。両膝であれば全膝位、片膝だけなら不全膝位といいます。
・足位(そくい)
足を伸ばし、足が下になっている状態です。お腹の中で立っているような形になります。両足を伸ばしていれば全足位、片足だけ伸ばしていれば不全足位といいます。

横位(おうい)、斜位(しゃい)
胎児の縦軸と子宮の縦軸が直角に交差するものを横位、斜めに交差するものを斜位といいます。これらの多くは妊娠や分娩の過程で自然回転が起こり、頭位または骨盤位に変化します。分娩時における横位、斜位は約0.3%とかなりまれなケースといえます。分娩時に回転していない場合は帝王切開となります。

東洋医学の逆子原因

一番多い原因として冷えがあります。身体が冷えることにより東洋医学での考え方である「気」「血」「水」の巡りが滞り、逆子が起こると考えられています。

当院での鍼灸治療
一般的な逆子治療でよく用いられる三陰交や至陰といったツボを刺激することもありますが、それだけでは無くその方に必要なツボを選択し、逆子が治りやすい身体の状態へと整えていきます。施術後は体がポカポカと温かく感じるようになります。
また、骨盤の開きが悪い方も逆子になりやすい傾向になります。当院では鍼灸治療に加え、手技による施術により骨盤の開きを改善します。
施術の方法は、妊婦さんの辛くない体勢で行い、また鍼の刺激は軽いので安心して受けて頂けます。

逆子と診断されても自然に胎位が戻るケースはございます。しかしながら、妊娠週数が進むにつれて、逆子が改善される確率は下がりますので、当院では28週~32週前後に治療される事をお勧めいたします。なお、当院では35週以降に逆子が戻られた方もいらっしゃいますので、後期に入って治らないかもとお考えの方もまずはご相談下さい。

②陣痛促進について

予定日を過ぎても生まれない場合の鍼灸治療もあります。陣痛が起きない要因として、妊婦さん自身の体力が足りていない点が多くみられます。また、貧血傾向になっている方も陣痛が起こりくくなっています。
「めぐりを良くして、内臓の働きを活発にする」刺激によって胎児が動き、子宮の動きが活発になって、産気を促させる東洋医学の方法は、自然で安全な方法としておすすめです。

③安産治療について
当院における安産治療とは安定期に入ってから出産までの間、赤ちゃんが健やかに育つために行うはり・きゅう治療のことです。はり・きゅうを行うことで臍帯血流量を上げ、胎児への栄養状態を良くしていきます。
9ヶ月になったら2週間毎、臨月になったら週1回に増やしていき、お産に備えます。
虚弱体質の方や風邪を引きやすい方、妊娠高血圧症候群の方、つわり症状のひどい方など様々な方が対象となります。

③産後の鍼灸治療

当院では産後のケアも行っております。
産後のお悩みとしては、体力の低下、貧血、不眠、乳腺炎、肩こり、腰痛、腱鞘炎、イライラ、産後うつなど多岐に渡ります。育児にかかりきりで、中々ご自身のケアにまで気を配れないお母さん方も多いかと思いますが、産後の体調を整えることも非常に大切です。気になる症状がある方はどうぞご相談下さい。